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みやげもん展in京都

今日から24日まで、京都のSferaExhibitionにてみやげもんの展覧会が行われています。
輸送用の梱包作業に手間取ってしまい、本誌で紹介したものすべては送りきれなかったのですが(ごめんなさい)、クラスカ展の際にはまだ手元になかった新しいみやげもんも届いているかと思います。
お近くにお寄りの際はぜひ!
さて、初の遠方での展覧会。
送り出したみやげもんたちは、どんな感じで展示されているんでしょう???
子供を初めてのおつかいに出した親の気分です。
SferaExhibition
京都市東山区縄手通り新橋上ル西側弁財天町17 スフェラ・ビル2F
TEL 075-532-1106。水休。
清水のきじ車(福岡県)

九州北部や東部などでさかんに作られていた、きじ馬、またはきじ車と呼ばれる玩具。
その土地ごとに独特の絵付けがされており、東北のこけしのようについつい各地のきじ車を集めたくなってしまうような魅惑の玩具群、、、でした。
ところがかつて各地で作られていたきじ馬も、今ではそのほとんどが作られなくなってしまっているようです。
大好きな玩具なので、どの系統が作り続けられているか知るために、ちょくちょく産地を訪れてみたり、行けない場所は役場の方に電話して問い合わせてみたりしているのですが、ほぼ大半は廃絶してしまっているという危機的状況のようで、、、。
こちらの清水のきじ車は、北原白秋の詩に読まれているほど有名な玩具で、清水寺の参道などでさかんに売られていました。今でも清水寺のすぐそばにある茶屋や最寄りのJR鹿児島本線・瀬高駅などで売られています。
向かって左の背中に"鞍"と呼ばれる出っぱりがあるのが雄。右の背中に小さな切れ込みがあるのが雌です。
きじ車は、模様だけでなく、鞍があるもの、ないもの、車輪が4つのもの、2つのもの、などその土地によって形も様々。
そんな個性豊かなきじ車たちが無くなってしまいつつあるのはとてもさみしいです。
今のところ、他には、人吉のきじ馬(熊本)、玖珠のきじ馬(大分)、三池のきじ馬(福岡)が作られていることがわかったくらいです。
もし、ここのきじ車・きじ馬はまだ作られています、という情報を知っている方がいたらぜひ教えてください。
厄除けの大蛇(東京都)

のどかな大蛇様のお顔を拝むことで心がなごやかになり、厄が払われるという奥沢神社の「厄除けの大蛇」。
厄除けの縁起物というと、"コワモテの神様が厄を威圧して追い払う"ようなタイプのものが多いですが、心身ともに健やかにすることで厄を払う、というなんとも健全な縁起物です。
こちら、大蛇とあるので、てっきり蛇(へび)かとおもいきや、蛇(じゃ)という想像上の生き物なのだとか。
たしかにたてがみ風なものがついていたりと、蛇とはちょっと違う感じですもんね。
こんな立体的な絵馬は、なかなか珍しいと思います。
もはや絵でも馬でもないので、絵馬と呼んでいいものか微妙ですが(笑)。
こちら、毎年お正月と9月の大祭にあわせて、神職の方々が手作りで作られています。
そのためあまり数を作ることができないそうで、売り切れになってしまうことが多いです。
次に授与していただけるのは9月の大祭ですね。
大祭では藁で大蛇を編み上げ、街を練り歩きます。
まだ大祭を観たことがないので、今年こそは!
ショロショロ狐/尾なし狐(鳥取県)

ブルータス誌の連載では、「ぬけ」というインパクト大なお面を紹介させていただいた鳥取の柳屋さん。
他にも素敵な張り子を作っていて、特に気に入っているのがこちらの狐の民話をモチーフにしたシリーズです。
クラスカの展覧会用DMを作る際、鷽の写真にしようか、こちらの狐の張り子の写真にしようかかなり悩んだほど。
狐のシリーズにはこの他にもあと数種類あり、またすべて揃ったらご紹介したいと思っています。
土人形の狐もあって、そちらもかなりヨイです。
さて、そんな魅力的な玩具を多数製作されている柳屋さんについてなのですが、ここで僕がご紹介するまでもなく、鳥取県のホームページにかなりディープな紹介記事が掲載されています。
こちら「とっとりの手仕事」というページでは、柳屋さんの作品はもちろんのこと、製作過程までもがこと細かく紹介されています。
しかも、最新の記事では、その製作技法の動画収録の様子までもが!
動画は、近日ホームページにアップされる予定のよう。
これは楽しみ!
この企画は、他の自治体さんでも、ぜひやって欲しいです。
後継者問題が深刻な昨今、こうした製作技法の記録はホント重要!
素晴らしすぎる企画ですね。
自分も、これからはスチールカメラだけでなく、ムービーカメラも必ず持って行くことに決めました。
牛のり天神(栃木県)

最近作られなくなってしまった玩具の紹介をもう一つ。
栃木県佐野市の「牛乗り天神」です。
佐野は土鈴が有名で、大正9年、相澤一太郎さんが盆景道具(盆栽の景色作りに使う置き物)の製作を始め、戦後の観光ブームの際、土鈴や土笛の製作をはじめたところ評判となり、ご当地の名産品となりました。
こちらは、現在2代目の相澤俊作さんが継がれています。
相沢さんは、「相澤民芸店」というお店もやっており、ご自分の作品の他、地元の職人さんたちの土人形なども売られています。
この牛乗り天神もそのひとつ。
相沢さんではなく、他の職人さんの作品なのですが、ちょうど去年作るのをやめてしまったのだとか。
いつか本誌『みやげもん』のほうで紹介しようと準備していたものだったので、その知らせをきいた時は本当に残念でした。
一応、本誌の連載では"現在も作り続けられているみやげもんを紹介する"ということになっているので、こちらのブログでご紹介。
牛の背中にちょこんと乗った天神様。
そして、その天神様もちょこんと短い刀を持っていたりして、なんともかわいらしい人形です。
佐野の玩具には、岐阜県多治見の土が使われているため、地肌が白いのも特徴です。
相澤さんが作られている地元の名所を象った土鈴もかなり良いので、またご紹介しますね。
相澤民芸店
栃木県佐野市犬伏上町1893番地
TEL 0283-22-6351
船渡の張り子(埼玉県)

埼玉県には魅力的な張り子がたくさんあります。
越谷や川越、今は無くなってしまいましたが、浦和などにも張り子がありました。
中でも一番気に入っているのが「船渡の張り子」。
ユーモラスな表情とポップな色使いが特徴の張り子です。
本誌『みやげもん』では「とうなすねずみ」という張り子を紹介しましたが、他にこの「うさぎ」や「月見だるま」など、お気に入りの作品がたくさんあります。
亀戸天神の参道でよく売られていたので、「亀戸張り子」とも呼ばれていました。
天満屋さんというお饅頭屋さんでも売られていて、鷽替えの帰りに寄ったものです。
残念ながら、職人さんが体調を崩してしまい張り子を作れなくなってしまい、こちらのお饅頭屋さんでの取扱いもなくなってしまったようで、、、。
こうして、大好きだった郷土玩具が無くなっていってしまうのは、ホント辛いです。
ちなみに、若松河田の備後屋さんは、まだ少し船渡張り子の在庫がありました。
備後屋さんの郷土玩具売り場は、ホントいつも充実していてサイコーですよね。
備後屋
〒162-0056
東京都新宿区若松町10-6
TEL 03-3202-8778
鹿の諸玩具(奈良県)

神様の使いとして春日大社の境内で保護されている「鹿」。
奈良公園周辺の土産物店は、鹿を象ったみやげもんにあふれています。
鹿のみやげもんは江戸時代から作られており、特に張り子の鹿は奈良名物として知られていました。
また、奈良は一刀彫も有名で、木彫りの鹿もたくさん売られています。
一刀彫らしいノミ跡が残った大胆な造形に、それとは対称的な繊細で華やかな彩色がされていて、これが絶妙にマッチしているかなりおしゃれな木彫り。
ただ、お値段もなかなかで、「いいなぁ」と思うものはかるく20万円近くします。
さすがに手が出せず、代わりというわけではないのですが、春日大社そばの売店で買ったのがこの鹿の木彫り。
こちらはたしか雄雌セットで1500円くらいでした。
もちろんワン・アンド・オンリーな作家物ではなく、いろんなおみやげさんで同じものが売られているカジュアル木彫りです。
可愛らしいながらも"キリッ"とした立ち姿の、なかなか素敵なみやげもんでしょ?
といっても、紙に巻かれて羊状態になっているので、よくわかりませんよね。
展覧会会場へ搬出するための梱包作業中に撮った写真なのもので、、、。
なにせ、今、みな出払っており、こんな写真しか用意できなくてゴメンナサイ。
最近、あまりみやげもん取材に行けていないので、とりあえず展覧会準備の様子を振り返ってみようかと。
この梱包作業が一番の山場でしたからね(笑)。丸二日かかりました。
そうそう、春日大社といえば、おみくじをくわえた鹿の木彫りを授与していただける「鹿みくじ」も有名ですよね。
以前本誌「みやげもん」でもご紹介した「五色鹿」などの仲間たちとともに、これらの鹿みやげも会場に展示しています。


